涙が枯れるその日まで
春休みはあっという間に過ぎて行ったけど、涼とは今まで通りいつも一緒にいた。

暖かくなってきたので、久しぶりに土手に行った。


私「卒業って寂しいもんだね」

涼「そうだな」

私「中学楽しかったなあ」

涼「高校はもっと楽しいんじゃね?」

私「今までみたいに中学の友達とは会えなくなるもん」

涼「同じ町に住んでんだから、いつでも会えるだろ」

私「環境が変わっていくのって不安だし、やっぱ寂しい」

涼「俺らは変わらないだろ。なんかみぃことはずっと一緒にいる気がする」

私「そうだといいな。このままずっとね」

涼「このままか…」

私「どうかした?」

涼「お前に彼氏いなければな…」

私「え?なんで?」

涼「…なんでもねえよ。」

私「涼なんか言いたそうだよ?」

涼「陸の気持ちがわかった気がするわ」

私「なんで陸くんが出て来るの?」

涼「…なんでもねえよ」

この時、涼の考えていることがわかっていたら、この先の私達はどうなっていたのかな?
< 167 / 301 >

この作品をシェア

pagetop