泡姫物語
部屋に入るとカバンを部屋の隅に置いて、ベッドに腰掛けた。

「君には心配をかけたみたいだね。ごめんね」

「いいえ。それより、具合は大丈夫ですか?」

「おかげさまでもう大丈夫だよ」

「それに、この服着てきてくれたんですね。嬉しいです」

「これ、似合うかな?僕はすごく気に入っているんだけど」

「すごくいいですよ。自信持ってください」

褒められて恥ずかしそうにはにかんでいた。

話したいことはたくさんあるけど、まずはあの話を聞かなきゃ。
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