泡姫物語
修の言うとおり、オフホワイトの家具で統一されていてとてもシンプルな部屋。
几帳面なのできちんと片付けてある。
早速私は料理の準備に取り掛かった。
カルボナーラの手順はもう体で覚えていて、手際よく準備をしていると修がキッチンへ来た。
「頼まれてたワイン買ってきたから冷やしておくね。冷蔵庫でいいかな」
「サンキュ。じゃあ冷蔵庫の空いてるところに入れといて」
家にはワインクーラーなんて洒落たものはないから冷蔵庫で冷やすしかない。
ワインを入れたあと作業をしている私の様子を覗き込む。
「へぇ。ちゃんと料理出来るんだ」
「なによ、そんなに意外?」
「うん、すごく意外だな」
「ひどーい!もう、邪魔するならリビング戻ってよ」
料理をしていて手が塞がっているため足で軽く修のひざ裏を蹴った。
こんなやりとりも懐かしくて、いつもならムッとしてしまうところで笑顔になってしまう。
「お待たせしました!カルボナーラ出来たよ」
完成したカルボナーラを皿に盛り、リビングへ持っていくと愛子がフォークやサラダボウルの用意を手伝ってくれた。