【詩作家 スカキン】

青くうねる美しい海へ

大きく大きな放物線を描きながら

携帯電話は波間に消えた



僕の右手から放たれた

携帯電話は

波間に消えた


僕の苦しみを

ちっぽけな僕の苦しみを

小さき箱に閉じ込めた


携帯電話は

波間に消えた


携帯電話は

波間に消えた

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