それは、輝く星空のように

母とわたしの関係、ついでに再会

「おっはー、バカ娘」


「おっはー、クソママン」


朝の挨拶は済んだ。


「いただきます」


席につき、朝食のトーストをかじる。


お母さんも、香りたつコーヒーポットを手に席についた。


「おい、菜月。朝飯はゆっくり食え。もっと味わって食べるものだぞ」


「なんですか、あなたは。母親みたいなことを言いやがってこの茶髪女」


「いや、母親だけど」


「嘘をつくな。わたしのお母さんは川で洗濯しながらおぼれてしまったはずだぞ」


「そりゃマヌケな女だな」


こんな会話、日常茶飯事。


恐ろしい親子である。


「そういや菜月、お前、バイト代を何に使っている?」


「え・・・?」


ドキリとした。


「ど、どうして・・・?」


わたしは目を泳がせながら訊き返す。


まさか、バイト代を使っておにいちゃんを探していることがバレた?


お母さんにはなるべく関わらせたくない。


迷惑をかけたくないし、話したら反対するに決まっている。


だからこそ、お母さんには内緒でことを運んでいる。


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