大好きだった

「笑えない」


「だよな…」


「で？何で翔ちゃんは､まだ帰ってないの？電話も出ないし」


「…ユイって奴さ…やくざの女なんだ…でも翔を好きになって別れ話ししたら､男に殴られてさ…今ボロボロなわけで…」


「翔ちゃんに関係ないじゃん､翔ちゃんは､私の男なのに…勝手に別れて殴られたって､翔ちゃんには関係ないじゃん」


「…だよな…こっちにユイが来た時､俺に連絡があって翔呼べって半狂乱で言われて､俺とマコで病院に迎え行ったんだ…」


「もう意味わかんない､翔ちゃんも､啓太くんも､マコトくんも…結局ユイって人がほっとけないんでしょ？もう､いいよ､私は､誰かと翔ちゃんを共有するつもりないし…みんなで､その女守って慰めてやったら？」

自分で言ってる事が分からない


翔ちゃんは､ただ優しすぎただけなんだ


冷静になれば､わかるのに

その時の私は､みんなに裏切られた気持ちで一杯だった｡