三度、死体は笑う


嫌気がしていたのだ。


『保科病院の坊っちゃん』

『保科病院の二番目』

『保科病院の出来の悪いほう』

『保科病院の跡取りにはなれないほう』

『保科病院の出来損ない』



そもそも、兄貴の名は

『恵一』だった。

俺は『圭二』


初めから、俺は二番目だったのだ。



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