“逆”チョコレート大作戦!!
バレンタイン翌日。居酒屋にて…
「って感じで、そっからはもう…ラブラブモード突入…って、聞いてますかぁ?工藤サン。」



「あ~聞いてる、聞いてる。」



って、



どーせ適当にだろっ!!



「じゃあラブラブダブルハート見つめながら“俺の”菜々美がなんて言ったか答えてくださいっ!!」



「…んなこと知るか…。」



「はい?なんか言いました?」



「別に…。」



って、



まる聞こえなんすけど…



はははっ…



まっ、別にいいけど…。



バレンタイン翌日。



「お前も終わったなら、さっさと帰れ。」



「は~い!!」



「って、なんだこの手は…?」



「へへっ…」



俺はいそいそと帰ろうとする工藤サンのスーツの裾を引っ張ると、



「オヤっさん。おかわりちょーだい。」



「ん。」



「あっ!工藤サン。コップ空いてんならちゃんと言わなきゃダメじゃないっすか。同じのでいーっすか?」



「…。」



嫌がる工藤サンを無理やりオヤっさんの店に連れて来ていた。



そして2時間ちょいかけて、



昨日の報告をしてたんだけど…



「ビールでいいっすか?」



「…。」



「焼酎、いっときますか?」



「…。」



シカトっすか…。



クソっ!!



「オヤっさん、工藤サンにそこの泡盛…いや、ハブ酒…」



「酒。」



「ん。」



やっぱ聞こえてんじゃんっ!!



俺はプイっとそっぽを向く工藤サンをキッと睨みつけた。

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