鬼畜王子の飼育方法
………1分経過、っと、
脳内時計でカウントしながら、さっきからだんまり状態の志季の顔を見上げる。
ムスッとして、柄にもなく、唇を尖らせて。
明らかに不機嫌そうな顔。
(ほんと、自己中なヤツ!)
「…何か理由があるんでしょ?」
出来るだけ優しく、優しく……
機嫌をとるかのように、穏やかな口調で問いかけた。
だってこうでもしないと、このままずっと口を開いてくれなさそうなんだもん。
って、何で私がいちいち機嫌をとらなきゃいけないのよ。
少し自己嫌悪。