嘘恋
微妙な関係
翌日、一日 沙織と朋久は 過ごした。

一緒に 買い物をして

見たかった映画をみて。
「時間たつのちょー早いな〜」

「お昼までねちゃったしね」

「だなぁ。帰り送るよ。俺明日千恵ちゃんのおやじさんのやるからさ」

「大変だね…」

「うーん。でも楽しいよ。あれ俺の趣味オモイッキリ入ってるから、アハハ」

朋久は帰りの車のなかで
真剣な顔付きで 話しはじめた。

「大学どうすんの?」

「S大行くよ」

「また、会える」

「微妙」

沙織は笑った。

「本命だめだったのは、よろこべないけど…。4月から、また会えるのは、うれしいわ…」

「浅野のさんの予想通りになった…アハハ」

「これからも会いたいんだけど、」

「けど?」

朋久は左手で沙織の手を握る。

「会いたいので、会ってもらえますか?」

沙織は、ドキドキして
いいのか…

迷った…。


「会えるじゃん…」


朋久は 頷いた。


「夜どうするの?」

「コンビニに停めて、寝るよ。朝早いしな」

「そっか。風邪ひかないでね」

朋久は 沙織を送り届けると、どこかのコンビニへ向かった。

夜 8時に近づいたころ。
夕飯を終えて、沙織は部屋へ戻ると 携帯電話が鳴っていた。

「はい」

『今、家にいる?』

マツだ。

「うん、ご飯食べてたよ、どうしたの?」

『沙織ん家の近くに居るから、ちょっと会えないかと思ってさ』

「そっか、わかったよ」

『着いたら電話する』

10分ほど経って 再度 マツから着信。

沙織は コンビニに行くと 家を出た。

外には、バイクにまたがってマツが待っていた。
「公園いこ」

さすがに 家の前は まずいから 近くの小さな公園に移動した。
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