Lemon Drop
よし!私も降りなきゃ。


・・・でもどうやって降りよう?


私があれこれ悩んでいると陽先輩が初めて会ったときのように・・・

手を差し出してくれた。


私はちょっと恥ずかしかったけど、今度は迷わず手を取って

陽先輩の胸に飛び込んだ。

陽先輩は優しく受け止めてくれた。


「大丈夫?」


陽先輩が聞いてくれた。



『はい、ありがとうございました!!』


抱きしめられてるコトがだんだん恥ずかしくなって・・


それだけ言って慌てて戻ろうとすると、


陽先輩に手を掴まれて、止まらされてしまった。


『よ、陽先輩?』



私の問い掛けに先輩は答えず、そのまま歩き出してしまった。



・・・つまり手を繋いだ状態で。


うぅ、恥ずかしいよ〜!


私は思わず俯いてしまった。
・・・きっと顔は真っ赤なんだろなぁ・・・私。



陽先輩と2人で教室に向かってたらすごく周りの視線を感じた。



・・・気のせいかな?


2年生は2階に教室があるので階段の前に着いて

陽先輩は手を離した。


・・・なんだかすごく淋しいな・・・


陽先輩は私を見て優しそうに笑って頭を撫でてくれた。
< 59 / 107 >

この作品をシェア

pagetop