大人の恋がしてみたい



…「皆さん、まだまだ始まったばかりで、色々、心配事や、悩んで、壁にぶつかって身動きできない時もあると思います」

 そう話す店長の瞳は真っ直ぐで。なぜか、店長の視線を無意識に追っていた。
 
 店長は、一言一言を丁寧にみんなにちゃんと届くように話してくれる。
 そんな姿を見ているうちに、店長への印象が少しずつ変わっていった。

 「困ったときは、一人で悩まないでください。ここにいる人たちは、みんな君達の仲間だから」


  仲間・・・か。そうだよね。ここにいる人たちは、みんな仲間なんだよね。

 困ったときは助け合う。みんな、もしかしたら、あたしと同じなのかな?


 店長の話を聞きながら、みんなの顔を横目でチラッと覗いてみたら
 心なしか、みんなの表情が硬いように思えた。


 やっぱり、緊張しているんだ。
 あたしだけじゃない。みんな一緒なんだね。


 店長は、最後に「みんなで楽しんで盛り上げていきましょう」と笑顔で言った。

 その言葉は、力強くて。あたしの心の中の緊張が少しずつ解けていくのを感じたんだ。













< 17 / 547 >

この作品をシェア

pagetop