大人の恋がしてみたい
…パチパチーー
会場から、拍手が聞こえた。
あたしは、啓太の姿を探したーーー
啓太は
会場の、一番後ろの席で座って
見ていてくれた!
啓太も、拍手してくれている。
「啓太、ちゃんと、見ててくれた?
あたし、少しは、あなたに、近づけたかな…」
あたしは、もう一度、礼をして、ステージ裏に歩き出した。
安心したら、足がまた、震えてきた…。
ステージ裏で「店長、頑張りましたねぇー」と、嬉しそうな顔で幸ちゃんが迎えてくれた…。
「やっと終わったよ」と、幸ちゃんにしがみついた…。
「店長、しっかりしてください。次は、新社長の挨拶ですよ」
「えっ?あぁーそうだったよね、新社長って、誰だろう。」
「さぁ?皆さん、ご存知じゃないみたいですよ。なんでも、五年前に、海外に社長を継ぐために修行に出られていたらしくて…つい、さっき、日本に帰ってきたそうだから、まだ、顔をちゃんと見た方が、いないって…」
「…五年前ーーー?まさか…ね。」
「それでは、新社長をご紹介致します。」
一斉に、フラッシュがたかれた。
凄いフラッシュの数と、パシャパシャっと響く、シャッターの音の先に
会場の後ろの席から、立ち上がり、ステージに歩き始めた
一人の男の人の姿ーーー
「ーーーウソ…でしょう…啓太……?」
それは、紛れもなく、啓太だった。
「啓太が、社長?だって、新社長って、前の社長の息子さんよね?」
あたしは、戸惑いを隠せない。。。
幸ちゃんが、不思議そうな顔で答えた。
「そうですよ。なんでも、前社長の意向で、息子さんの事は、トップシークレットになってたみたいで、ほとんどの方々が、初めて知ったんじゃないんですか?……でも、どうして、そんなに、驚かれるんですか?」
「どうしてって…」
あたし、、、もしかして、とんでもないことしてたの……!?