【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
「誰も誰もいませんように…
あれ?あの子…」


一瞬私の目に見覚えのある後ろ姿が見えた。


私は、その彼女をじっと見つめ、
ゆっくりとその彼女に近づいた。


一歩、二歩…
そして、あともう少しという時に、

彼女は、振り向いた。


彼女を見た瞬間、
驚きとショックで、言葉を失い、その場に立ちつくした。


自分の目を疑い、間違いだと思いたかった。


でも、間違いではなく、彼女は、私の目の前に立っていた。

小学校、中学校と
一緒で小学生の時、
私を裏切った水沢由紀だった。


「由紀!!

何で、由紀が一緒の高校にいるの?

うそ…嘘だ
そんなの絶対に嫌だ

こないだの試験の時には、いなかったのに、どうして…」


驚きとショックで、頭が混乱して何が何だか、わからなかった。

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