【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
「やっぱり、
私に逃げる場所なんてどこにもなかった…」


今までのことが、
フラッシュバックのように私の頭の中で、何度も繰り返された。


もう二度と思いだしたくない出来事…。

由紀は、私に気づき近づいてきた。


「もしかして、未央?」


「由紀…」


「あっ!やっぱり未央だ、同じ高校だったんだね、未央がいてよかった!

同じ学校だった人、誰もいないから心細かったけど、

安心した、高校でもよろしくね!」


「…うん」


誰もいなくても、
由紀がいれば、また悪夢の日々が始まる。


心の中で、そう確信した。


そして、私の思っていたことは、現実になり…

また、由紀をきっかけに、いじめのターゲットになっていった。


由紀は、小学生の時と同じで、
クラスの子にありもしない話をしを言いふらした。


そして、仲良くなった子も日に日に離れていった…。


「私が、何をしたっていうの?
ねぇ、誰か聞いてよ…」


でも、誰も私の話を聞こうとはしなかった。

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