泣き虫なあたし。

私は、ゆっくりとナースコールを手にとった。


『…今すぐ…今すぐ…来てください……!』


看護師さんが来るまで、
私は暁兎の手を握っていた。


だんだんと冷たくなっていくその手を。



< 134 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop