あたしのヒーロー


「熱でもあんのか?」


俺は知里の額に手を当てた。


んー?

熱いか……?


「やっ……」


パシッ


額に当てていた手を振り払われた。


え…………?


「あっ……ごめ………」


知里の瞳は心なしか涙目で。


今、「イヤ」っつったよな…?


振り払われた手を見つめた。



その場に沈黙が広がる。


………知里??



どうしたんだ?







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