あたしのヒーロー


「だっ大丈夫だから!」


笑顔を作り、俺にそう言う姿はどうしてか違和感があって


「そっか」


俺は返事をしたあとも、

言いようのない不安に支配される。



妙な空気のまま



俺達はそれぞれの家に着いた。



「また…明日ね?」


「おー…」



パタン

知里の家の玄関のドアが閉まる。




俺は閉められたドアをしばらく眺めていた。








< 35 / 56 >

この作品をシェア

pagetop