妹なんていらない
「何故俺が…」



俺は財布を片手にため息をついていた。



何故?


何となく分かるだろ?


あのカナヅチ妹の命令なわけだよ。



『不快にさせた責任をとれ』



もちろん反論した。


いつ俺が美波を不快にさせた?


させたのは雨宮だろ。


間違ってない。


俺は絶対間違ってない。



『あ、高橋くん、私ミネラルウォーターで』



こいつは間違ってる。


絶対に間違ってる。



お前が美波を不快にさせた張本人だろうが。


何故美波に便乗してやがる。



『先輩、私はアイスが食べたいです!』


『純一、お茶』


『純一くん、財布は鞄の外ポケットに入っているからね』




………キサマ等、全員グルか。
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