妹なんていらない
「さて、何しようかね…」



家から無理矢理追い出された俺は、あてもなく街をぶらぶらしていた。



これでも俺は受験生。



本来ならこうして休日に街をぶらぶらしているなんてもってのほかなのだが、今日ばかりは仕方ない。



勉強道具なんて持ってきてるはずないし、今から取りに帰ろうにも家は鍵がかかっている。




「まあ、何にせよ…」




美波もそれなりに配慮したらしく、渡されたズボンの中には財布と携帯が入っていた。

(ちなみに俺は玄関で着替えるはめになった。パジャマは玄関にたたんで放置中だ)




俺は時間を確認し、それから財布の中身を確認した。




「飯、だな…」




そう、俺は朝飯前だったりする。



心なしか、腹が鳴ったような気がした。
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