妹なんていらない
「あの…ね………

これ、なんだけど…」




ノートに挟んであった封筒を取り出す。



あれだ、さっきのラブレターの封筒だ。




「これが…どうした?」



「よ…読んでみて」




………何?



待て待て、いつから俺と美波はラブレターをもらうような関係になったんだ?





そんな俺の戸惑った表情を見てか、美波はいつもの不機嫌そうな表情に戻った。




「バカ、何を勘違いしてんの?」



「は?」



「それは…結城君に渡すはずだったやつよ。

あんたなんかに渡すはずないじゃない」




ああ、そりゃそうだ。




「キモ。

妹相手に何欲情してんのよ、この変態」



「きも……っ!?」




ダメだ、そろそろキレそうだ。
< 41 / 317 >

この作品をシェア

pagetop