妹なんていらない
俺は、美波の頭にポンと手を置き、くしゃくしゃと髪をかき乱した。



それに対して美波は涙で赤くなった瞳で俺を睨みつけてきた。



その睨みに内心びびりながらも、俺は言葉をかけてやる。




「ばぁか、泣いてんじゃねぇよ。

成功する確率を上げてから告白したほうがいいだろうが」




美波がハッとした顔になり、そして、再びうつむいた。




「でも…でも………」



「恋愛ってさ、階段みたいなもんだろ?

一歩目から何段も飛ばしてたら怪我するぞ?」




らしくない言葉を吐いちまった。



まさか俺が恋愛を語る日がくるなんてな…


しかも、妹相手に。




「………そう、なのかな?」



「それははっきりそうとは言えねえよ。

価値観も感じ方も、人によって違うんだ。

ただ、お前の場合は慣れることが先決ってだけだ」
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