妹なんていらない
「そういえば…先輩の横にいるのって………」




美波の体がビクッと震えた。



いや、震えるなよな。



まるで怯えてるみたいじゃないか。




「ああ、こいつ………」



「高橋さん………ですよね?

もしかして先輩の彼女ですか!?」




ズルッとこけそうになった。



ちらっと横の未来を見ると、サーッと青ざめた顔をしていた。



あからさまにショック受けてんなあこいつ。




「ち、違うっ!!

こいつは俺の妹だ!」



「あ、そうでしたか…」




危ない危ない。



こいつの彼氏だなんて冗談じゃない。



そういうのは物好きな男子連中に任せる。
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