君に名前を呼ばれたい
「せいちゃん…」


思わず呟いてしまった私は


恥ずかしくなってその場を去ろうとした


はずだったのに


何故か後ろから手を掴まれていた。


「えっ?えっっっ?」


『なんて…?』


「えっ…?」


『なんて呼んだの?今…』


「えっ…と、ごめんなさいっ!思わず…。ずっと気になってたから…ずっと会いたかったか…」


その瞬間私は温かい腕のなかにいた。





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