君に名前を呼ばれたい
「えっせいちゃん!?」


『ずっと聞きたかったんだ…。ずっと呼ばれたかった。彩那にせいって呼ばれるの好きだったんだよ、俺。なのにいつからか呼ばなくなるし、話すらできなくなって、挙げ句の果てには彼氏作ってさ。ずっと諦めようって思ってたのに忘れらんなくて……。でもよかった。覚えてたんだな。俺の呼び方。』


「当たり前じゃない!私だってずっと好きだったんだから。せいちゃんって呼びたかったけど、せいちゃん他に好きな人いるって言うからだんだん呼びづらくなって…。私だってずっと忘れられなかったよ!!」


『ちょっとまって?俺好きな奴いるっていったっけ?』


「いったじゃない!小5の夏合宿のときに!!!」


『あああれ?あんなん嘘にきまってんだろ。なんかみんな盛り上がっちゃってるし、勝手に名前出てくるし弁解すんのめんどかったんだよ。それに否定したら追及されんだろ?したら困るっつ-か…』


「なんでこまるのよ?」


『は?あんときお前も一緒にいただろ?』


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