年上彼氏は看護師さん
朝里は何回も魘されそのたび涙が溢れる。



僕はその涙を拭い、朝里の手を強く握った。



朝里一人で苦しまないで、おまえの苦しみを僕に分けてくれ。



僕は朝里の為なら何でもするよ。



朝里が僕と一緒にいる事を望まなくても、



僕は朝里のそばにいる。



朝里が僕の名前を呼ぶ。



「研吾君? 」



僕が微笑むと、「私を助けてくれたのはやっぱり研吾君だったんだ。」



僕は嬉しくて自然と涙が溢れた。



「研吾君泣かないで。私もう・ ・ ・ ・ 」



朝里何も話さなくていいから、そう思い朝里の口を塞いだ。



いきなりキスした僕に、一瞬驚いた朝里。



でも朝里はそれに答えたかように、僕の首に手を回した。


『朝里愛している。』



僕はそう呟き、もう一度キスをする。



目を閉じた朝里の瞳から涙が溢れた。



朝里の口が《私も。》そう動いた気がした。



たけど、それが言葉で僕に伝わる事はなかった。



朝里に又苦しい思いをさせてしまったのだろうか?



朝里僕はいくらでも待つよ。《朝里の口から愛してるの言葉を。》






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