俺様!何様?執事サマ!?
うつむく美羽さんに、爽は言う。
「傷のことは、本当に悪かった」
傷のあるあたりを見つめる。
「そんなに跡が残るなんて思ってなかったし……全部、俺のせい」
美羽さんの手を離す。
「一生かけて、償う。………でも……」
私を、引き寄せて。
「……俺は、愛が好きだから。一緒には行けない」
「ごめん」と謝り続ける爽。
震えていた美羽さんの肩が、大きく上下しだした。
時々「フッ」と声が聞こえる。
………泣いてる……っていうより………
私が首をかしげると、美羽さんが顔をあげた。