ロミオとジュリエットごっこ。
「じゃあ今日の夜にでもメールするわ。」

「はいっ待ってます!」



もう飲みも終わり。

私が帰るときに侑先輩はこう言ってくれた。





「今度はゆっくり話そうね、優紗ちゃん」





甘いキャラメルを食べたみたいに顔が綻んで、満面の笑みで頷いた。





この時から私と侑の恋物語は始まっていたのかもしれない。





私は、まだこれから自分に起こることを知る由も無く、ただただ浮かれるだけだった。



< 11 / 16 >

この作品をシェア

pagetop