†Wind†


そして明日は、吹奏楽部の新入生歓迎会。

内容は自己紹介やゲーム…。

中学の時と変わんないなぁ案外。




―今日の昼休み


私は美優と話してた。

他愛ないテレビの話で盛り上がってたら、

「えーとーっ…西野..亜里紗ちゃん……」

一人の先輩が私たちの教室の前で中を覗き込んで大きな声で言った。


クラス中の視線がその先輩に向けられる。


っていうか…私…?

「……いま…すか…?」

さっきの声とは別のような、小さな声でそう言うその先輩。


「は…ぃ…」

恐る恐る返事をする。

「あ、良かったぁーいたいた!
ちょっとこっち来てくれるかな?」

恐れてる私とは裏腹に、先輩はホッとしたような笑顔で私に手招きをしている。


あっ……!

この先輩、入学式の時にあいさつ運動してた先輩だッ…!

すごい可愛いかったから、憧れだったんだよね。


でも…

あんな天使みたいな笑顔で、まさかヤンギャルとかじゃないよね…?

だったらちょっとショックだけど……。


取りあえず私は先輩の元へ行った。




























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