教師失格☆恋事情
携帯を乱暴にポケットに入れる動作は、紀之が苛ついている時のクセ
ゆっくり顔をこっちに向けて、おかしくもないのに笑みを浮かべた。
「佐山さん、だよね?…怪我?」
学校で、しかも理菜以外の誰かが居る前で、私に近付くなんて初めてだ。
紀之の目線が繋がれた先生と私の手に動く。
「ちょっと見せて?」
「えっ…」
そんな状況を楽しんでいるかのような紀之の表情に、身体が強張るのがわかる。
「…こんなの舐めときゃ治るって」
傷口を確かめもせずに、私の手を取ろうとした紀之を制するように、先生の影が動いた。