ツンデレ彼女を監禁して
ばっ、と虫でも踏んだみたいに彼女は一歩下がった


いきなりすぎて、マジで虫踏んだかと思ったが


「み、見たわね!」


ミニスカの裾を押さえながら、そんな一言


すっげぇ理不尽さを感じるのは気のせいか


とりあえずは、濡れ衣だと倒れた体を立たせようとして


「勘違いだ――ぐはっ!」


また昏倒する始末


何をやられたか分からないようなアタックだった



「うるさい、この変態!さ、最低よ。どさくさに紛れてこんなの……。ばかばかばかっ」



アタッカーたる彼女は、俺に向かってそんなことを口にしていた


終いには、帰るっ、とか言って玄関に向かっているし


こんな風に、彼女が怒り帰ることなんてよくあること


流れ的に言えば、俺は悶絶しようとも根性で立ち上がり、彼女を引き止めるのだが


< 20 / 94 >

この作品をシェア

pagetop