君の手
私は『急いでるから』と悠斗に言い残し、教室を出て階段を降りようとしたときまた手を捕まれた。 『今度は何よ?』私はちょっと不機嫌に言った。また悠斗は悲しそうな顔をする。いったい何よ。何なのよ?私は心の中で何度も思った。その時は分からなかったが悠斗は何か伝えたかったのかもしれない・・。 私は走って愛の元へと走った・・・。 『ごめん愛!遅くなった』私は息を切らせながら愛に言った・・。愛は気にしないでとまた笑った・・。 でもさっきの笑顔とは違った物だった・・。 『?』わたしは不思議に思った。