出会う確率の方程式
「行ったわね」

もう見えなくなっても、太田は空を見上げていた。


「ど、どうなってるんだ」

頭を抱える森山に苦笑すると、

太田は歩きだした。


「お幸せにね」




「ああ!ええ!」

まだパニクってる森山に、少し歩いてから、太田は振り返り、

「もたもたするんじゃないの!この足腰筋肉馬鹿!その足で、足手まといなら…死ね!」

太田の剣幕に、森山はたじろいだ。
< 278 / 290 >

この作品をシェア

pagetop