桃色ドクター



「瀬名先生のばか・・・・・・」



「・・・・・・俺に何を言わせたい?」





瀬名先生は私の両手を握って、その手を先生の頬に当てた。





「俺は君を温める手になりたいと言っただろ?」



「ずっと待ってたのに・・・・・・」




瀬名先生は私の指にキスをした。



また体の力が抜ける。




「俺のこと・・・・・・まだ、好き?」




外国映画の吹き替え声で、甘く囁くように。




「私のこと、好き?」




聞き返してみる。





「さっきのキスで伝わらなかったか?」




体を起こして、また顔を近づける。







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