桃色ドクター
「瀬名先生って……患者さんに手を出すような人だったんですか!!!」
失望と怒りで顔をゆがめた受付嬢に、仁ノ介はただただ困った表情をしていた。
「違うんです!!私が、瀬名先生を好きになっただけなんです」
困った顔をした仁ノ介を助けようと口出ししてしまった私。
あっけに取られたのは受付嬢と……
なぜか私の背後にいたさっき車の中にいた女性。
「由美子……どうして」
由美子……ですと?
もしや、噂の婚約者ですか?