桃色ドクター
第15章~修羅場再び~


仁ノ介と初めての朝を迎えた私。


幸せすぎて、顔がニヤけたまま。



朝の仁ノ介も夜の仁ノ介も全部全部愛してる。


できれば、一日中くっついていたいと思ってしまう。

私らしくもない。



「行ってきます。はい、キスして」


玄関先で、目を閉じてキスを待つ仁ノ介。



「行ってらっしゃい」



そっとキスをする。


首の後ろに手を回されて、朝らしくない激しいキスの嵐。



「じゃ、行ってきます。戸締りよろしく。また電話するから」



ドキドキしている私を残し、仁ノ介はエレベーターに乗る。


今日は8時からの診察の日。

まだ6時半だというのに、仁ノ介は病院へ行く。





真面目なドクター。

でも、裏の顔は……


ふふふ。


私だけが知っている仁ノ介。




合鍵をもらった。

いつでも来ていいと言われた。


良かったら、毎日ここへ帰っておいでと言われた。



嬉しいけど……

浮かれちゃいけない。



同棲は、雅也で懲りた。


私には私の生活がある。

ちゃんと家もあるんだし。





< 225 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop