桃色ドクター




また沈黙。



ふ~っと言う溜息にも似た吐息。



それすらもセクシーで、もう私は引き返せない場所に連れていかれていた。




『普通なら嫉妬する・・・確かにそうだ。今、あなたの言葉が僕の心にグサっと刺さったんですが…抜いてくれます?』



一言一言が、とても魅力的な人だ。



そして、なんだかエッチだ。




「私が抜いていいんですか?いくらでも抜きますが…また刺しますよ!」



『あはははは…君は本当に面白い。君と話していると、元気になれますね』




私のことも『平野さん』と言ったり、『あなた』と言ったり『君』と言ったり…




統一してください。


お願いだから、これ以上ときめかせないでください。





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