桃色ドクター



「綺麗だなって思ったよ」



瀬名先生は、私の第一印象をそんな風に言ってくれた。




「でも、素直じゃない。強がってて、本当はかわいいのに、かわいくない態度を取る」




瀬名先生は私の全てを知っているかのように、私のことを分析する。




「でも、君はかわいい。本当は甘えたい。背中を撫でてくれる人を求めてる」




分析は完璧に当たっていた。

その通り。



私は強がっていた。


大人になればなるほど、かわいさを失っていた。



心の中にはまだ少女のような気持ちも残っていた。


それを拾い上げてくれたのが、あなたでした。






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