シークレット

「それでも俺は‥」


「姉と弟の関係になろうよ。
 それじゃダメなの?」

「ダメだ!
 きっと今までより
 もっと雫のこと好きになる。
 雫のこともっと知って
 どんどん好きになる」




私は何も言い返せなかった。

だって
私が梓でも
どんどん恋に溺れていくから…


数分沈黙が続いた。

その沈黙を破ったのは
帰宅してきたお父さんだった。


まだ10時半なのに‥

「ただいま。
 梓くんこんにちは」


帰ってくるなり、
お父さんは梓の部屋にきた。



             
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