粛清者－新撰組暗殺録－

気が狂いそうなほどの激痛を味わわされ、酒井は絶叫した。

「…総司が無様だと？言葉を選べよ、酒井｣

返り血を浴びながら、永倉は底冷えのするような眼で血まみれの酒井を睨んだ。

「体さえ万全ならば、貴様など総司の前で一分と立っていられない。その事を頭に叩き込んだ上で地獄に堕ちろ」

永倉がとどめの一撃を酒井に放とうとした瞬間！

「ギャ！」

突然の三つの閃光！

その後、酒井はズタボロになって地面に倒れた。

…とどめの三つの閃光を放ったのは総司だった。

口元から血を流しながらも三段突きを放ったのだ。

「永倉さんの言葉は嬉しいですけど…」

総司は息を切らせながらも微笑む。

「僕も一番隊組長です…自分の始末は自分でつけますよ…」