黄昏の宇宙(そら)
「成程、たしかに、それは重要な事だ。
けど、もし、全体と異なる事を唱える者
が現れたら、君達はどうするんだい?」
イーグルの意思に、ざわざわとノイズが
入る。


ひどく不快だ。


そしてそれが治まった頃に返答が有った。


「そんな、治安が悪くなる様な事は、全
体の意思が許さない。したがって、もし、
そんな事を考える物は淘汰される。」


「淘汰?随分、物騒な行動に出るんだね」


「いや、行動で示す訳では無い。大きな
意志の力で異論を唱える者を説得するん
だ。決して、手出しはしないよ。」


「それは、随分なストレスに成るんじゃ
無いかい、その異論を唱えた物にとって」


「それは、そんな異論を唱える者が悪い
んだ。私達はあくまで全体の意思を重視
する」


イーグルの心の中は違和感で一杯に成り、
やがてそれは、怒りと言う意志で有る事
に気付いた。
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