白い天井~恋愛依存症候群~
決意
   *


星空を眺めると、涙が、溢れてくる。


失われた命は……あの中にあるのだろうか。


自分を「ママ」なんて呼ぶことはできない。
呼ばれる資格が……ない。


なぜあの時、言われるままに諦めたりしたのか。
今、こんなにも苦しいのに。


眠るとね、必ず、あなたの夢を見るの。

手のひらに乗るほど小さく、形の定まらないあなたが、弱々しく助けを求め、そして、消えてしまう、悪夢。


寂しい、よね?
一人きりで。


もうすぐ、そばに行くから、ね。


あなたは、もう……宿ってはくれないから。
……万が一宿ったとしても……もう、この身は、育めないから。


ただ、流れ行くのをやるせない想いで見つめる、だけ。


だから……。


自分だけ生き続けることは、もう、できないの。

あなたのそばへ……。


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