さよならとその向こう側
帰省〜彩夏〜



「ただいま。」


「彩夏、待ってたよ。」






12月25日。

今朝、志乃にアパートまで送って貰い、荷物をまとめてから慌てて新幹線に飛び乗った。



「おばあちゃんは、どう?」

私の問い掛けに、叔父さんも叔母さんも表情が曇る。


「意識がね…戻らないのよ。」


「急かしてすまないが、とにかく病院に行こう。」



「……うん。」



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