幼なじみ〜first love〜
「ぷはっ……」
水の中から顔を上げ、俺はすぐにゴーグルをはずし、プールサイドに上がった。
「水嶋…この後400mが待ってんだぞ?」
そんな俺、がむしゃらに泳いでたかな。体力は残っているのかと、先生は言いたいのだと思う。
「余裕っす…センセ」
そう言って俺は笑いながら、先生の横を通り過ぎた。
「なら…いいんだが」
髪から滴る水がプールサイドにポタポタと落ち、髪をかきあげた。
「ケ〜ン!遊也ぁ〜!おまえらマジメに泳げよ〜っ」
クロールだっつってんのに、平泳ぎをしてフザけている二人に向かって俺は大声で叫んだ。