幼なじみ〜first love〜
「遊也…タバコ吸っていいか?」




俺はポケットから出したタバコを一本口にくわえ、ライターを探した。




「ええけど…蒼、タバコやめたんちゃうん?」




「んーなんかな…」




夏休みに入って俺は、タバコをやめていた。




絢音にもずっとタバコやめろって言われていた。高校生なのにダメ!ってずっと怒られてた。




「せやから、俺とケンも、蒼の前で吸うの、やめてたんやで?」




「あぁ…わりぃ。気遣わないで吸えよ。…窓開けて吸えばいい?」




「それはええけど……」




ガラガラガラッ…――

窓越しに肘をついてもたれかかり、俺はタバコに火をつけた。




「…フーッ……」




空に向かって白い煙が上がってく。久しぶりの煙りは…すごく落ち着いた。




「蒼……」




遊也の声に後ろを振り返ると、ケンも遊也も真剣な顔で俺を見つめていた。




「二人して、マジな顔してなんだよ?」




「おまえ…大丈夫なん…?」
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