幼なじみ〜first love〜
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From 水嶋みずほ




電話に出てください。

涼介さんの声が
聞きたいんです…

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ドクンッ……――


心臓の音が聞こえた気がした。




「何…このメール……」




蒼のお母さんが…パパの声聞きたいって…何で…?




一瞬、あたしは、それ以上見てはいけない気がした。だけど、見なきゃいけないような気もした。




もしかして…と、ありえないストーリーを頭の中で一瞬で描きながら、あたしはどんどんメールを開いていった。




“涼介さんに会いたい”




“涼介さんが忘れられない”




“携帯出てくれないんですね。忙しいんですか?”




“そちらが夜中の時間に電話します。携帯に出てくれないなら、家に電話します。お願いだから出てください”




ハッ……!


ずっと続いていた、あの気味の悪い無言電話は、




蒼のお母さんだったの……!?




“私の寂しさを埋めてくれるのは、涼介さんしかいないんです…”




“私たち一緒にはなれないのですか…?”




メールを見ていく度に、ボタンを押す指先が震え出す。




“涼介さん…愛してる”




決定的な言葉だった。あたしが一瞬で頭の中で描いたストーリーは、現実のものとなった。




涙が頬をゆっくりと伝う…。




「…どうして…?パパ…どぉしてよぉぉぉ…――」




パパとママは、あたしの憧れだった。




ママのこと、愛してたんじゃないの…?




「…こんなの…嫌だよ……」




泣き声が漏れないように、その場にうずくまった。
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