幼なじみ〜first love〜
「殴って気が済むんやったら、好きなだけ殴ってくれや…」




「遊也…っ!テメェってヤツは…!」




ガシッ……――!!




「ケンちゃんっ!お願いぃ…もぉ…やめてぇ……」




あたしは、倒れ込んだ遊也の身体の上に覆い被さった。




「絢音…どけや…」




「遊也…口から血が出てるよ…」




「俺が悪いんや…おまえのこと諦められへんのやから…」




遊也は、あたしの髪をぐしゃぐしゃっと撫でて微笑んだ。




「絢音っち…まさかホントに蒼と別れる気なのかよ……?」




「…ケンちゃん…ごめんね…」




「何でだよ…っ!距離離れたぐらいで、ダメになんじゃねぇよ!」




「………違うの」




「寂しいとかはさ…お互いそうだろ?」




「………ケンちゃん…違うの」




「蒼には…言うなって言われてたけど……」




ケンちゃんから、あたしの知らない蒼の現状を知らされることになる。
< 471 / 1,010 >

この作品をシェア

pagetop