幼なじみ〜first love〜
広いベッドの上で




あたしたちだけの世界…




優しい…愛に包まれた




静かな2人だけの世界…




誰にも邪魔させない




「絢音…愛してるよ…」




「…っ…ん…蒼…」




何度も


何度も




名前を呼んだ……




「蒼……愛してる…」




「おまえは…俺のものだ」




肌を噛むのは


愛の証を刻むため




その痛みならば


何度でも耐えられる




「…あたしも付けていい…?…キスマーク」




彼の首筋に愛の証


赤紫色のアザ




蒼しかいない


蒼しか見えない




好きで、好きで


何も考えられない




「……絢音」




離れていた一年間の




寂しさ、孤独

苦しみ、涙



想い、そして…愛




全てをぶつけた……




過ちを慰めるように

傷痕を舐めるように




足りなかった愛を


埋めるかのように……




朝まで


何度も何度も




激しく深く


あたしたちは愛し合った……―――。








蒼は


罪を許してくれた




こんなあたしを


愛してると言ってくれた




でも神様は




あたしたちを




許してくれなかった………









子どもなりに一生懸命だった




好きで好きで仕方がなかった




17才…




あたしたちに残された時間は




あと2日…――。
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