幼なじみ〜first love〜
どれくらいの時間が
経ったのだろう……―――




あの時の母ちゃんの顔を
忘れられない




哀しそうで

寂しそうで

苦しんだ顔………




頭の奥にこびりついて離れない…。




俺が絢音に会いに行かなかったら……




父ちゃんが約束を破らなかったら………




後悔ばかりが、頭の中で繰り返される




母ちゃん…


ひとりにしてごめんな…




もっと優しくしてあげたらよかった


これからは優しくしてやりたかった




何より一番の後悔は




俺が母ちゃんに

最後に言った言葉……―――




“母ちゃんなんか…嫌いだ”




その言葉で、母ちゃんは…俺に殺せと言った……




“…死にたいなら勝手に死ねよっ”




母ちゃんに向けて
一番最後に言った言葉は




“死ね”……だった……―――




母ちゃんを殺したのは

他の誰でもない




息子の俺だ………―――








母ちゃんは

永遠の眠りにつき




俺たちの秘密とともに




土の中へと


葬られた………―――。






俺が…




17才の時だった………――――――。
< 597 / 1,010 >

この作品をシェア

pagetop