幼なじみ〜first love〜
――…俺は
あの日からずっと


暗闇の世界を
さまよい続けている




悲しい記憶のカケラ……




――…17才。

あの別荘で、絢音と過ごし、俺がアメリカの家へと帰って来ると




母ちゃんは部屋の中で死んでいた…――。




死因は

“急性薬物中毒”




床に倒れていた母ちゃんのそばに散らばっていたのは、母ちゃんの病気の治療薬と睡眠薬。




母ちゃんが大量の薬を飲んだ理由…




発作を抑えるつもりだったのか、

それとも自殺しようとしたのか……




すぐにわかった




――…ベッドの上に遺書が残っていたから……。




そこに書かれていたのは……




“ごめんなさい”




その一言だけだった




母ちゃんは

自分から死を選んだ




誰に……?

誰に謝ってんの……?




なぁ…母ちゃん




もしもその謝罪が

俺に向けられたものならば




俺は母ちゃんを




一生許せない

絶対に許さない






だって

俺を残して死ぬってさ




俺を愛してなかったってことだろ…
< 666 / 1,010 >

この作品をシェア

pagetop